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講義名 金融論B
(副題)
代表ナンバリングコード
講義開講時期 後期
基準単位数 2 時間 0.00
代表曜日 木曜日 代表時限 1時限
単位数
クラス
配当年次
履修制限等

所属名称ナンバリングコード

担当教員
氏名
◎ 筒井 義郎

授業概要 本授業では、主として金融政策を学び、次に、日本の金融システムの歴史を、戦後を中心として学び、現在の問題点にも触れる。
 日本においては、1990年のバブル崩壊以降、深刻な不況に見舞われ、急激な金利の引き下げでゼロ金利政策に至ったのち、2000年からは量的緩和政策と中心とする「非伝統的金融政策」を実施して、現在に至っている。しかし、2023年春に日銀総裁が植田和男氏に交代して、一昨年4月には伝統的な金融政策に復帰する予定であると発言した。本授業では、遠くない将来に復帰すると思われる「伝統的金融政策」のメカニズムを説明し、なぜ、伝統的金融政策が有効でありうるのかを説明する。さらに、ここ20年以上にわたって行われてきた非伝統的金融政策とはどのような政策であるかを説明し、それが成功したのかどうか、その実施は妥当なものだったかどうかを検討する。 
到達目標 1. 伝統的金融政策と非伝統的金融政策のメカニズムを理解する。
2. 貨幣乗数アプローチ・信用創造の理論を理解する。
3. なぜ、20年もの徹底した量的緩和政策の効き目がなかったのかについて考えてみる。
4. いや、効き目があったのかもしれないという可能性につい
ても考えてみる。
5.なぜ、政府が必要なのかを経済学の観点から説明する。
6.経済政策一般の中で、景気政策としての財政政策や金融政策がどの程度重要であるかについて考える。

授業計画表
授業内容事前事後学修内容事前事後学習時間(分)
第1回市場経済の最適性と政府の必要性:なぜ市場経済で政府が必要なのか?
市場の失敗=市場経済がうまく働かないことがある:例示
公共財の定義と例
授業の内容の確認。つまり、授業内容を理解して、その要点および問題と考える点(あるいは感想)を何点か書いてみる。30分
第2回財政の3つの機能を説明
本授業ではそのうちの景気政策を扱う
今回は、そのうちの財政政策の理論を学ぶ
具体的には、ケインズ経済学の考え方を1番簡単な45度線分析で学ぶ
授業の内容の確認。つまり、授業内容を理解して、その要点および問題と考える点(あるいは感想)を何点か書いてみる。小テストの結果を確認する。30分
第3回政府投資乗数などの計算を学ぶ
財政政策は有効なのかをめぐる考えを紹介する
皆さんはどう考えるかな?
授業の内容の確認。つまり、授業内容を理解して、その要点および問題と考える点(あるいは感想)を何点か書いてみる。小テストの結果を確認する。60分
第4回金融政策を直観的に理解する
景気とは何か?どう測る?
金融政策の極意: お金を増やせば景気が良くなり、物価が上がる
お金とは?増やし方=ヘリコプターマネー
金融政策の効果の直観的説明
授業の内容の確認。つまり、授業内容を理解して、その要点および問題と考える点(あるいは感想)を何点か書いてみる。小テストの結果を確認する60分
第5回伝統的金融政策=ケインズ経済学=マクロ的金融政策
IS-LM分析(1):貨幣(お金)の供給が増えれば金利が下がり、生産が増える=金融緩和
授業の内容の確認。つまり、授業内容を理解して、その要点および問題と考える点(あるいは感想)を何点か書いてみる。小テストの結果を確認する。30分
第6回IS-LM分析(2)政策の効果の詳細な説明:
利子弾力性
ケインズの流動性の罠=金利が低くなると伝統的金融政策は無効になる
授業の内容の確認。つまり、授業内容を理解して、その要点および問題と考える点(あるいは感想)を何点か書いてみる。小テストの結果を確認する。60分
第7回合理的期待と金融政策の無効命題: もし人々が将来の状況について合理的予想をしていれば、予想された金融政策は無効になることが数学的に証明できる。このことから、現実に伝統的な金融政策が有効であるという事実は、人々は将来に発動される金融政策について合理的な予想をしていないことを示唆している。それを実証的に証明した研究を紹介する。このことから、有効な金融政策を構築するには人々が将来の金融政策に対してどのように間違った予想をもつかについての理論を作ることが大切である☚これは私見です。授業の内容の確認。つまり、授業内容を理解して、その要点および問題と考える点(あるいは感想)を何点か書いてみる。小テストの結果を確認する60分
第8回総需要―総供給分析(AD-AS分析) IS-LM分析は金融―財政政策に関する最も簡便なモデルである。し貸し、そこでは物価が一定であることを前提としているので、金融―財政政策によって(景気だけでなく)物価がどう変化するかを分析できない。AD-AS分析はIS-LM分析に労働市場の均衡を付け加えることによって、物価を内生変数にし、金融緩和や引締めによって、景気と物価がどう変わるかを分析できる。そして、労働市場の不均衡を分析することによって失業の発生を説明できることも魅力的なモデルである。授業の内容の確認。つまり、授業内容を理解して、その要点および問題と考える点(あるいは感想)を何点か書いてみる。小テストの結果を確認する60
第9回ミクロ的金融政策
マクロ金融政策理論では、中央銀行は貨幣量を増やせると仮定しているが、中央銀行は現金を増やせるが、貨幣は増やせない
現金を増やすと貨幣が増えるメカニズムを考えるのが、ミクロ金融政策の内容。
まず、現金と貨幣の概念を学び、
次に、政策手段⇒操作目標⇒中間目標⇒最終目標 の概念を学ぶ
授業の内容の確認。つまり、授業内容を理解して、その要点および問題と考える点(あるいは感想)を何点か書いてみる。小テストの結果を確認する60分
第10回ミクロ金融政策(2)
信用創造理論と貨幣乗数理論を学ぶ
授業の内容の確認。つまり、授業内容を理解して、その要点および問題と考える点(あるいは感想)を何点か書いてみる。小テストの結果を確認する60分
第11回景気循環と経済成長の違いを考える。
 この30年間は景気循環でなく、経済成長=成長率が下がった・・・もしそうなら、その原因は?
 少子化と高齢化で国のGDPと一人当たりGDP成長率が下がった。
 人口が減少。労働人口は? ⇒ 一人当たりGDP,労働人口当たりGDPは?
 労働時間は減少⇒労働時間当たりGDP(=労働生産性)では?
 もっと別の理由がある?=日本人の気質が変わった?
 もし労働生産性が下がっているなら、その原因はなにか?考えてみよう
非伝統的金融政策と失われた30年についてのこれまでの授業の内容をまとめて、再確認する。自分の考えを整理する。60
第12回非伝統的金融政策(1):日本においては、2000年から現在までの約25年間、「伝統的金融政策」は用いられておらず、「非伝統的金融政策」が実施されている。まず、この授業では、なぜ「伝統的金融政策」を用いるのが不可能になったのかを説明する。それは、1985年から1900年までの株価・地価のバブルの発生成長と、1990年のバブルの崩壊による平成不況による。授業の内容の確認。つまり、授業内容を理解して、その要点および問題と考える点(あるいは感想)を何点か書いてみる。小テストの結果を確認する60分
第13回非伝統的金融政策(2) 2000年には0金利になったために、伝統的金融政策ではそれ以上の金融緩和は不可能である。その時に新たに提唱された、「まだ可能な金融政策の方法」の考え方(理論)を説明する。
まず、なぜ、金利が0だと金融政策が有効でなくなるのかの議論を、ミクロ的金融政策の見方から議論する。⇒いくつかの前提があることがわかる。それならその前提を覆せばよい。⇒具体的には、 ①ポートフォリオリバランス理論を用いて量的緩和が有効だとする議論、②金利の期間構造理論を用いて長期金利を上げることができるという議論、③ええい、直接、景気に関係する長期金利や株などのリスク資産の取引に介入すればよいという議論 である。最終理解度確認。
授業の内容の確認。つまり、授業内容を理解して、その要点および問題と考える点(あるいは感想)を何点か書いてみる。小テストの結果を確認する60分
第14回非伝統的金融政策(3) 日本で2000年以降、実際に実施された非伝統的金融政策の流れを説明する。量的緩和政策とが思った成果をあげず、2013年からの「黒田バズーカ」=質的・量的緩和政策も結局、効果は限定的であった。その原因と考えられるメカニズムを指摘し、非伝統的金融政策の有効性を評価する。最終理解度確認。授業の内容の確認。つまり、授業内容を理解して、その要点および問題と考える点(あるいは感想)を何点か書いてみる。小テストの結果を確認する60分
第15回因果関係分析:どのような政策が有効であるかは理論だけでなく、実証で確認する必要がある。その方法は、過去に金融引き締めをしたら景気が悪くなる事例が多いということを確認するだけでよいのだろうか?あなたはそう疑えますか?「過去に金融引き締めをしたら景気が悪くなった」ということはその金融政策が原因であるという十分な証拠ではありません。これは政策に限らず、すべての科学に成立する、原因特定のためには「これこれの手続きを踏まないといけない」という原則があるのです。理由は簡単、「金融引き締めをしたら景気が悪くなった」事実は確認できても、その時には金融引き締めはしなかったのですから、ひょっとすると、「金融引き締めをしなければもっと景気が良くなったのかもしれない」ということを反証できないからです。このことを説明し、それではどうしたら良いかを説明し、その方法は社会科学で使えるのかを説明します。授業の内容の確認。つまり、授業内容を理解して、その要点および問題と考える点(あるいは感想)を何点か書いてみる。小テストの結果を確認する60分
受講心得(注意事項) 私語は厳禁。
授業には必ず出席し、メモを取り、授業終了後はそのメモをまとめ、何度も批判的に読んで理解すること。
教員との連絡方法 はメール
tsutsui@econ.osaka-u.ac.jp)で連絡してください。
教科書(著者名・書名・発行所名・ISBNコードを記入) 使用しない。
参考書(著者名・書名・発行所名を記入) 授業中に、その都度指定する。
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法 テストや課題に関するフィードバックは授業中に行う。
アクティブラーニング
アクティブラーニング
有無の記載
PBL(課題解決型学習)を行う
反転授業(知識習得の要素を授業外に済ませ、知識確認等の要素を教室で行う授業形態)を行う
ディスカッション、ディベートを行う
グループワークを行う
プレゼンテーションを行う
実習、フィールドワークを行う
授業方法
授業方法
講義、演習、実験、実習、実技の区分を記入する
授業方法
授業方法
講義
ディプロマポリシー(卒業認定、学位授与の方針)との関連
ディプロマ・ポリシー(卒業認定、学位授与の方針)との関連
◎よく身につく ○身につく △やや身につく 当てはまらない場合は―にする。
ディプロマ・ポリシー(卒業認定、学位授与の方針)との関連
基礎学力
◎(よく身につく)
応用力
〇(身につく)
リーダーシップ力
△(やや身につく)
革新力
△(やや身につく)
コミュニケーション能力
―(当てはまらない)
プレゼンテーション能力
―(当てはまらない)
成績評価の方法
成績評価の方法
合計100%になるように記入する
割合(%)
授業内理解度確認を実施する
30
中間理解度確認を実施する
35
期末試験を実施する
35
レポート試験を実施する
その他
ICTの活用
ICT活用
有無について
双方向型授業を実施している
自主学習支援を実施している
成績評価の基準
成績評価の基準
科目毎の必要性によって、変更可能である
成績評価の基準
S(90点~)
学習目標をほぼ完全に達成している
A(80-89点)
学習目標を十分に達成している
B(70-79点)
学習目標を相応に達成している
C(60-69点)
学習目標を最低限達成している
D(59点以下)
学習目標を達成していない
教員の実務経験
教員の実務経験の有無
実務経験の有無
実務経験の有無